多肢選択式は、憲法1問・行政法2問の計3問。素材は判例・条文の文章が中心で、1問に4つの空欄(ア〜エ)と20個の語群が付きます。配点は1空欄2点・1問8点・合計24点。択一と違い部分点が入るのが最大の武器です。試験委員は「受験生が見たことのない文章」をあえて選ぶことが多いため、丸暗記の再現ではなく、文脈と語感で詰める力が問われます。
解法の3ステップ
STEP 1空欄の前後の文脈を読む
まず全文をざっと通読。各空欄について「ここは判例名/法令名か、権利名か、対義語か」と品詞・種類のアタリを付ける。長文の後半・末尾の空欄から解けることも多い。
STEP 2語群20語を意味でグループ分け
20語を眺め、意味の近いもの同士で仲間分け(例:目的語グループ/基準名グループ/対概念のペア)。同じ記号の空欄には同じ語が入るヒントも活用し、候補を2〜3個に絞る。
STEP 3コロケーション・文法で確定
「〜を享有する」「裁量権の逸脱・濫用」など決まった言い回し(コロケーション)と、助詞・接続のつながりで一意に確定。消去法で残りも埋める。
得点戦略|12空欄中9空欄(18点)を死守
3問=12空欄。全問正解(24点)を狙うより、各問で2〜3空欄を確実に取り、合計9空欄=18点を安定させるのが現実的。判例の典型フレーズ(後述)を覚えておくと、キーワード空欄がボーナス問題になります。分からない空欄も必ず何か選ぶ(空欄は0点、当てずっぽうでも1/20の期待値がある)。
頻出テーマ — ここが出る
| 分野 | 頻出テーマ(判例・条文) |
| 憲法 | 表現の自由(検閲・報道/集会)、政教分離(目的効果基準)、職業選択の自由(規制目的二分論)、外国人の人権・裁量、法の下の平等、統治(司法権・国会) |
| 行政法 | 処分性、原告適格(9条2項)、訴えの利益、理由の提示、行政裁量(逸脱・濫用)、行政手続法の定義、行政不服審査法・行政事件訴訟法の条文 |
覚えておくと得する「判例の決まり文句」
- 裁量統制:「裁量権の範囲を超え又はその濫用があった場合」「社会通念に照らし著しく妥当性を欠く」(マクリーン事件ほか)
- 政教分離:行為の「目的」と「効果」に着目し、相当とされる限度を超えるかで判断(目的効果基準)
- 原告適格:「法律上保護された利益」を個別的利益としても保護する趣旨か(行訴法9条2項)
- 理由の提示:名宛人が「いかなる理由に基づいて」処分されたかを知りうる程度に(行手法14条)
↓ 下の演習で、これらの言い回しを実際に「文脈で埋める」練習をします。各問、プルダウンで ア〜エ を選び「採点する」を押してください。